内視鏡を初めて握った時、私は当時の指導医より「胃は心の鏡」と教わり、以後ずっとこの言葉を胸に刻んで診療に当たってまいりました。身体疾患の治療は当然のこととして、おひとりおひとりの心のよりどころとなるべく、心療内科をを取り入れ、より全人的な医療を提供したいと思っております。
「何となく辛いけど、検査をしても『異常ない』と言われる」
「最初から精神科に行くには抵抗がある」
という方は、是非とも一度ご相談下さい。プライマリィ・ケアとして「心」の状態をスクリーニングし、ベストと思われる治療法をご提案します。但し、統合失調症、双極性障害、人格障害などの可能性が高いと判断した場合は、精神科専門医にご紹介したいと思います。
ストレスチェックの結果、医師の診察を要すと言われた方のご相談もお受けします。
女性医師の診察をご希望の方はお申し出ください。
佐藤内科診療所では、女性医師による女性のための心療外来もございます。
当院の心療の基盤・PIPC
PIPC(Psychiatry In Primary Care)はバージニア州立医科大学 精神科・内科・家庭医科准教授 Robert. K. Schneider先生が考案された、内科医が自分なりにかつ妥当に精神科的対応ができるようになるための教育訓練システムです。2002年より米国内科学会年次総会において、Herbert Waxman Learning Center(現在はHerbert S.Waxman Clinical Skills Center)という教育セッションコーナーの1セクションとして展開されました。
2005年より、井出広幸先生がセッションに参加し、Schneider先生より、日本でのPIPC全面展開を承認されました。
2008年4月に米国内科学会の正式セミナーとして承認されました。
当院の心療内科は、佐藤泰弘院長が井出広幸先生より直接ご指導していただいたこのPIPCがベースにあります。あくまでプライマリーケアとしての心療内科であり、専門性の高い病態については十分に対応できない場合もあり、必要に応じて精神科専門医へのご紹介をする場合もあります。
ストレスなど心の問題が原因となって体に出てくる症状、病気
症状が当てはまる方は、お気軽にご相談ください。
・呼吸器系 気管支ぜんそく、過換気症候群
・消化器系 胃・十二指腸潰瘍、腸腫瘍、過敏性腸症候群
・循環器系 狭心症、心筋梗塞
・内分泌代謝系 神経性食欲不振症、過食症
・神経系 片頭痛、筋緊張性頭痛、まぶたの痙攣、めまい、しびれ
・泌尿器系 夜尿症、過敏性膀胱(神経性頻尿)
・皮膚系 アトピー性皮膚炎、円形脱毛症、多汗症
・その他 口腔違和感、月経困難症、月経前緊張症など
心療内科の守備範囲
気分が落ち込む方、不安の強い方、夜眠れない方に適切に対応します。アルコール依存や摂食障害の方には、専門医への紹介も積極的におこないます。
統合失調症と診断されている方には十分な医療は提供できません。佐藤内科診療所は精神科専門施設ではないからです。
精神科専門医への紹介や併診を積極的におこなっています。
担当医師について:宮原透医師
◆内科・心療内科で宮原透先生の外来があります
【水曜日 13:30から19:00】
昭和54年 |
日本大学医学部卒 |
昭和61年 |
医学博士 |
日本消化器内視鏡学会専門医
日本内科学会認定医
日本消化器病学会専門医
日本心身医学会専門医
日本消化器集団検診学会(現 日本消化器がん検診学会)専門医 終世専門医
日本医師会認定産業医
◆患者さんへメッセージ
身体と同じように心も風邪を引きます。
一人で我慢しないで気軽にご相談ください。
診療の流れ
- 診察日
心療内科の診察は月・火・水・木・金・土曜日になります。
※初診の方は、月・火・木・金曜日の午後(13時~19時)または、土曜日(13時〜16時)に診察をします。
30分のお時間をいただきますので、あらかじめお電話で確認をお願いします。
045-323-3870 9時~19時
(日曜、祝日は休診)
電話連絡なしで直接見えられても診察できない場合があります。
(もしくは、とてもお待たせするかもしれません。)
- 診察
千例以上の治療経験を有す佐藤泰弘院長が診察いたします。女性医師をご希望の方はお申し出ください。(月・火・木・金曜日)
- 処方
料金は保険診療で3割負担の方は初診は診察代が2000円ちょっとです。
薬が出る場合は処方箋をお出ししますので、調剤薬局でお薬をいただいてください。
ちなみに、当院より徒歩30秒のところに最も近い調剤薬局があります。
心療内科と精神科の違い
・心療内科
ストレスなど心の問題が原因で、体や内臓に何らかの症状がでる疾患を主に診察治療します。
→ 佐藤内科診療所にお任せください!
・精神科
うつ病や他の精神疾患(双極性感情障害、統合失調症、人格障害など)、不安障害などの神経症疾患を主に診察治療します。
→ うつ病や不安障害は守備範囲ですが、他の精神疾患は基本的に精神科専門医への紹介を積極的に行っていきます。
希死念慮の強い方は、一刻も早い精神科専門医の診察が必要だと思われますのでご紹介することにしております。
以下のような方はご遠慮ください
1:大声を出すなど迷惑行為をされる方
心療内科に関わらず、他の患者さんの診察に多大な支障を来たすため、このような方はお引取りいただきます。
症状が落ち着かずに大声を出してしまうようであれば、心療内科ではなく精神科専門医を受診されてください。
2:アルコールが止められない方
治療中は絶対にアルコールを口にしてはいけません。断酒ができない方は当院では治療を引き受けられません。アルコールの専門施設への受診を勧めます。
3:薬は飲みたくないという方
心療内科について当院としての基本スタンスは、「症状に合わせた薬を出す」ということです。 カウンセリングとか精神分析とかは精神科専門医や心理療法士の範疇で、当院では対応しておりません。
但しカウンセリングも必要と判断した場合には、近隣の優秀なカウンセラーをご紹介します(東神奈川カウンセリングルームOri)。
4:登校拒否や拒食症の相談
小児思春期の心療は、より専門的な治療が必要です。精神科の中でも、小児精神科の経験豊富な医師の診察をお勧めします。
また、 拒食症(摂食障害) は場合によっては生命に関わる場合もありますので、当院では十分な対応はできません。
5: 自傷他害の恐れのある場合
心療内科ではなく、直ちに精神科専門医の診察を仰いでください。
6:診断書のみ希望の方
時々裁判などに出す診断書のみを希望きれる方もいますが、診断書は通院治療の経過に基づき (もしくは治療は必要ない旨)作成するものですので、原則としてお断りしています。
裁判所に提出する書類は、精神科専門医の診察が必要と思われます。
心療内科を受診される方へ(必ずお読みください)
- 初診は30分程度の問診を要するため、すべて予約制とさせていただきます。ただし、当日予約可能な日もありますので、必ず電話で確認されてください。予約なしで直設来院されても、対応しかねます。
- 院長は、午前は内視鏡などの検査があるので、心療内科の診察は午後からとなります。午前の心療対応は困難です。
- 院長の土曜日の初診は、すべての予約診療終了後になります。現状では、かなりお待たせする時間が長くなることが多いとご理解ください。(他の曜日や女性医師の初診は、電話で確認されてください。)
- 女性心療外来は曜日によって担当医が違うため、通院される曜日を固定されてください。
- 診断書は、あくまで中立公正の立場から医学的判断に則った事実のみを記載するもので、便宜を図るものではありません。よって、必ずしもご希望通りの記載ができない場合もあります。尚、裁判などで使用する目的の診断書はお断りします。(司法の場では、精密な精神鑑定が要求されると思われ、当院では対応できません。)
- 休業された後に通院治療をされない場合は、当然休業補償などの書類も記載できません。
以上、ご了承のほどお願いいたします。
心療内科Q&A
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- Q身体がだるくて、ほかの内科を受診しましたが、問題ないといわれました。これは心療内科を受診してよいのでしょうか?
- A心の状態をスクリーニングして、よりよい道をご提案します。
一度ご相談に来ていただけましたらと思います。
- Q半年前からとても疲れやすく、夜も眠れません。血液検査では特に異常ないと言われたのですが・・・。
- Aうつ病の初発症状として、だるさや喉のつまり感などを認めることがあります。甲状腺や消化器などの病気の可能性も考えられますので、一度心療内科を受診されることをお勧めします。当院では、心身両面からアプローチしてベストの治療法を提案させていただこうと思っています。
- Q私は元々社交的な性格で、とてもうつ病になるとは思えませんが・・・。
- Aうつ病の患者さんイコール「暗い人」というイメージは、大間違いです。うつ病になる人は、むしろ社交的で頑張りやさんが多いのです。不調を感じたら、一度受診してお話をきかせてください。
- Qお薬は使いますか?あまり薬に頼りたくないのですが。
- A状態を把握した上で、必要と思われる薬を必要な分だけ使います。多くの薬を使わざるをえないと判断した場合は、精神科専門医にご紹介します。
- Q会社を休んでいますが、診断書は書いてもらえますか?
- A診断書は、あくまで診察した結果に基づいて発行するものです。診察の上、必ずしもご希望通りの診断結果にはならない場合もあります。また、受診される前のことには言及できません。 もちろん診察結果に基づいた診断書は記載しますが、有料(一部3240円)である点はご留意ください。但し、1回の診察では診断しきれない場合もあることもご理解ください。
- Q暴漢に襲われた後のフラッシュバックで外出もままならなくなり、仕事もできません。相手を訴えようと思いますが、裁判のための診断書は書いてもらえますか?
- A裁判に必要な診断書は、精神科専門医の診察を受けることをお勧めします。当院ではお断りしています。
- Q付き合い上どうしてもお酒を飲まなければならないのですが、受診は可能でしょうか?
- A抗うつ薬・気分安定薬・睡眠薬・抗精神病薬など神経系に作用する薬は、ほぼすべて例外なくアルコールとの併用は極めて危険で、禁忌となっています。また、飲酒はうつや気分の変動に対して悪影響を及ぼすことは周知の事実です。ですから、いくら時間差があったとしても、治療には断酒が絶対条件であることは念を押しておきます。 断酒が不可能であれば、まずそのための治療を優先してください。
- Qカウンセリングは行っていないのですか?
- A状態を知る上で問診に時間をかけているのは言うまでもありませんが、基本的にカウンセリングというのは保険適応外であり、当院では行っていません。 ただ、幸いにもつい最近非常に有能なカウンセラーが当院のすぐ近くで事務所を立ち上げましたので、ご紹介することは可能です。 東神奈川カウンセリングルームOri
- Q「精神科を受診した方がいい」と言われたのですが、心療内科ではダメですか?
- A心療内科では、精神の不調で身体にも不調を来たしている状態を扱い、主に軽症のうつ病や神経症が守備範囲になります。統合失調症、人格障害などは精神科専門医へご紹介しますが、迷った場合はまず一度拝見させてください。
- Q家族や知人のことについて、相談したいのですが。
- A診療は、本人受診が鉄則です。ご本人が治療に同意されない限り、治療者も手出しができないからです。また、個人情報の面からも、他者の代理受診は認められません。
- Q他のメンタルクリニックに通院していますが、なかなか良くなりません。こちらで診ていただけませんか?
- A原則的に現在のクリニックへの通院をおすすめします。特にメンタル系の場合、ちょっと良くならないと他に良い治療法がないかと目移りしがちですが、今までの経験から良くなったことがまずありません。当院の治療はあくまでスタンダードであり、特別なことができるわけではありません。ただし、現在の治療薬などに対して当院なりの検証をさせていただくことは可能です。まずは現在の主治医とよく相談されることをおすすめします。